日本テスト学会 第23回大会
ー 何を、誰が、どう測るのか ー
ー 何を、誰が、どう測るのか ー
本大会では3つの公開シンポジウムを準備しております。
公開シンポジウムは、事前に参加申込みを行うことで、非会員の方も無料でご参加いただけます。
企画趣旨:
テストは複数の項目から成り、その良し悪しは、つまるところ各項目が「測りたいことを実際に測れているか」に依存する。近年のテストにおける測定・評価の対象は、高次思考や創造性といった高度な認知機能、多様な心理・非認知特性、さらには人ではなくLLMなどの機械のパフォーマンスまで多岐にわたっている。すなわち、測定対象の複雑化・多様化が顕著である。これに伴い、テストの各項目が本当に狙いどおりの構成概念を捉えられているか、本来の意図とは無関係な要因やバイアスを取り込んでいないかという問いが、従来にも増して大きな課題として浮かび上がっている。そこで本シンポジウムでは、「『よい項目』とは何か?」をテーマとし、高度化・複雑化する測定対象に対する研究に取り組んでいる、専門分野を異にする4名の研究者から、近年の成果や各分野の理論的枠組み、方法などについて話題提供をいただく。教育測定・心理測定・自然言語理解をはじめとする各分野の知見を結集し、今後のテスト開発と利活用における質の向上に資することを目指す。
司会・趣旨説明:岡田謙介(東京大学)
講演:荒井清佳(大学入試センター)
寺尾尚大(大学入試センター)
稲増一憲(東京大学)
菅原朔(国立情報学研究所)
企画趣旨:
児童生徒の学びについてきめ細かい分析的診断を行うための一手法として、認知診断モデル(Cognitive Diagnostic Model, CDM)が注目され、応用事例が多く紹介されるようになってきている。しかし、従来のCDMの活用事例は学力アセスメントのような大局的見地からのものが多く、得られた結果の利用法を教育現場のレベルで検討している事例に乏しいのが現状である。本シンポジウムは、実践の場でCDMを活用する方法について可能性を探るために、事例を紹介する。さらに、受検者の解答形式を工夫した場合に対応するモデルの紹介や、実際の学校現場でしばしばみられる「同一児童生徒が複数時点にわたって解答した縦断テストデータ」に対応するCDMの検討を通じ、より学校教育の現場に寄り添ったCDMの活用可能性について考えていく。テスト研究者やテスト事業者だけではなく教壇に立つ教員やその他の実践家にとっても、本シンポジウムを通じて新たな切り口による教育効果の検証方法や実践への活用方法に関する示唆を得ることを期待したい。
※本シンポジウムは、科研費(20H01720・24K00485)の助成を受けています。
司会・趣旨説明:光永悠彦(名古屋大学)
講演:植阪友理(東京大学)
柴里実(東京科学大学・日本学術振興会)
福島健太郎(大阪大学)
山口一大(筑波大学)
指定討論:孫媛(国立情報学研究所)
企画趣旨:
口頭試問,紙筆式テスト,CBT,e-テスティングなど,時代や場面により形態はいくつか変化するが,テストは学校教育の中で広く用いられている。それは,テストに関する知見の蓄積や技術の開発により,妥当で精度の高い測定が可能であること,大量な受検者の情報を効率的に収集できること,客観的で公平な評価をもたらすこと,結果の利活用がしやすいことなどの特長を,テストが備えていることによる。しかしそれは,競争や点数を取るだけの学習を煽り本来の学びを阻害する,画一的・形式的な評価を助長する,安易で不適切な結果の利用をもたらすなどの弊害にも繋がるものであり,しばしばテストは悪として扱われる。また,学力の3要素が浸透し,それらを観点別に評価する時代になると,パフォーマンス評価や形成的評価が重視され,テストは「知識・技能」に偏りがちである,生徒の負担が過度になっているなどの理由から,定期考査を廃止し,単元テストや実力テストを実施する学校や自治体も出てきている。このような流れの中で,テストは今後,学校教育においてどのように存在していくであろうか?本シンポジウムでは,学校教育におけるテストのあり方について,どのように変わってきたか,なぜ変わったのかを,学校に留まらない複数の立場や視点から論じることにより,今後どのように存在し,そのためにはどのように変わっていく必要があるかを考えてみたいと思う。
司会・趣旨説明:宮本友弘(東北大学)
講演:渡辺豊隆(鹿児島県立鶴丸高等学校)
日山敦司(株式会社ベネッセコーポレーション)
水島淳(文部科学省)
坂本佑太朗(株式会社リクルートマネジメントソリューションズ)